在宅で抱えている仕事が佳境に入ったため、しばらくブログから離れていましたが、そのうちに世の中の様相がすっかり変わってしまいました。
ミュンヘンに住んでいる一人として、現在どのような状況かお伝えします。状況は常に変わっていくものですので、現時点のミュンヘン在住者の一人の認識として受け止めていただければ幸いです。
外出制限の期間
ドイツでは、メルケル首相が2020年3月18日に演説をし、国民への協力を求めました。外出制限について、実際に行うかどうかは州の判断に任されています。ミュンヘンが属するバイエルン州では、その後すぐに2週間の外出制限が始まりました(その後、外出制限は4月19日まで延長される旨が発表されました)。ちなみに、バイエルン州の公立の学校は早々に3月半ばから休校に入っています。休校が開けるのは4月19日の予定です。
外出制限とは
外出制限は、基本的に同居家族以外との接触を極力避けるという方針です。また、公共空間では1.5m(可能であれば2m)の距離を取ることとし、外出は単身、家族、もしくは家族以外の人1名の同伴が認められています。基本的には、買い物や通院、散歩、通勤、屋外での個人的な運動等は認められています。飲食店は、デリバリーもしくはテイクアウトの形態での営業のみ認められています。詳しい日本語での情報は、日本大使館のコロナウィルスに関するページを参考にしてください。
https://www.de.emb-japan.go.jp/itpr_ja/konsular_coronavirus200313-1.html
実際の状況は?
外出制限中でも通勤は認められているとはいえ、ほとんどのオフィスは在宅での勤務を推奨しています。私が通っている語学学校も早々に授業をオンラインに切り替え、通学が不要になりました。私のパートナーであるドイツ人の夫はオフィスワーカーですが、彼の会社も在宅勤務に切り替わりました。そのため、私、夫、ステップソンの3人で自宅で毎日過ごしています。
ステップソンは学校から課題が出されているので、毎日課題をこなしています(もちろん、机に座らせて勉強をはじめてもらうのは大仕事です・・・)。エネルギー120%のステップソンを家に閉じ込めておくわけにもいかないので、天気の良い日は散歩に出たり、近くの広場でスケートボードをして遊ばせたりしています。
天気のいい日は外で人をたくさん見かけます。近所に住んでいる ステップソンのクラスメイトにたまたま出くわすこともあるのですが「友達を見かけても、駆け寄っていっちゃだめだよ。少し遠くから挨拶だけね」と言うのはなんとも歯がゆさがあります。
ちなみに、ドイツでは滅多にマスクをしている人を見かけません。むしろ、マスクをしていると感染者だと思われてしまう雰囲気もあり、マスクをするのがためらわれてしまいます。
買い物はできる?
例にもれず、トイレットペーパーとハンドソープは品薄ですが、どうしても必要であれば2、3軒回れば手に入る、といった感じです。朝早くは長蛇の列になったりすることもあるようですが、午後に買い物に行っても人であふれかえっていたり、食品等がなくなっているということはないので、買い物は今まで通りのペースで週に1回、普通に行っています。スーパーでは、今までなかった「店員とお客さんを隔てるプラスチック製の壁」が設置されているところが多いです。また、接触を避ける目的から、以前にも増してカード払いが歓迎されている雰囲気があります。
日本のことはどう見ている?
語学学校のクラスメイトや夫の義両親等に日本の状況(通勤・通学が行われていること、お店も開いていること)を伝えると、かなり驚かれます。一方で「日本は稀にみるきれい好きな国民だし、体の接触がある挨拶は基本的に行わないことが、感染者が少ないといわれている原因の一つなのかもしれない」という意見も聞きます。ただし、日本に限らず「発表されている感染者数=実際の感染者数」ではないことに常に注意していかなければならないと思います。状況は刻一刻と変化しており、自覚症状のない感染者がたくさんいるからです。
一人ひとりができること
例えば「マスクをする」という行為一つをとっても「移されたくない」という気持ちでマスクをするのか、自分が感染者である可能性を鑑み「移さない・医療崩壊させない」という気持ちでマスクをするのか。
周りは敵だと思って、自分を守るという視点で「排除の気持ち」に支配されて過ごすのではなく、公共のために自分にできる行動(今回の場合は、人との接触を避ける)について考えてみる良い機会かもしれません。
これからも状況はどんどん変わっていくでしょう。高齢の親や看護師の友人、スーパーに勤務している知り合いのおばさん、そして自分自身。誰かが誰かの大切な人。協力して、一人ひとりの大切な人を守る行動を考えていきたいと思います。
コロナウィルスについて、ミュンヘンの現状を書きました。
また状況が変わったらご報告します。
こんな毎日ですが、
Be yourself, be happy!!!!!
By Anna
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