新年あけましておめでとうございます。
ドイツ在住者さんをはじめとして、たくさんの方にブログを読んでいただき、とても嬉しい気持ちでいっぱいです。今年はもっとブログを拡充していく予定です。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
海外在住者はコロナの影響で一時帰国も難しく、在住している国で年越しをした人が多かったのではないでしょうか。
年末年始やお正月って、日本の独特の風習や考え方がギュッと凝縮されているような、独特な雰囲気がありますよね。海外在住がかなり長い人も「お正月はゆっくりしたい」や「お雑煮を食べたい」と言っている人は、私の周りにも多くいらっしゃいます。
私は、2019年から2020年の年越しにかけては日本に一時帰国していたので、実家で美味しいご馳走を食べ、初詣をして、日本のお正月を存分に楽しむことができました。
しかし、今回の年末年始は私も例に漏れず、ドイツでの年越しを与儀なくされました。そんな中でも、どうにか日本のお正月気分を味わいたくて、色々と創意工夫をしてみましたので、ここにご紹介します。
海外在住者で、日本を感じながら年末年始を過ごしたい方の参考となりましたら、とても嬉しく存じます。
手作り鏡餅
お正月の代表的なお飾りといえば、鏡餅ですよね。
12月28日~30日くらいの間に飾りはじめ、年明けの1月11日に鏡開きをして食べることが一般的な風習です。
しかし、手作り鏡餅はそこまで日持ちしないのと、どうしても乾燥等で固くなってしまうので、食用には向きません。お飾りと割り切って作っていただければと思います。
もち米はもったいない…白玉粉がある!
ドイツではもち米が手に入りづらく、値段も高いので、デコレーションのためにたくさん使うのは気が引けてしまいます。
そこで、アジアンスーパーなら大体どこでも置いていて、値段も安価な白玉粉を使って鏡餅を作ってみることにしました。
使用した白玉粉は写真のものです。この袋の8割くらいを使用しました。
作成にあたっては、こちらのWebサイトを参考にさせていただきました。
ポイントは、熱いお餅を器に入れた後、ギュッと押し込み、お餅をしっかり器の形にすることと、焦らず、お餅をしっかり冷ますことだと思います。
器として、私は下の段の大きなお餅はご飯用のお茶碗を使用し、上の小さなお餅はおかず用の小鉢を使用しました。
手作り鏡餅の完成!
デコレーションを施して、手作り鏡餅の完成です!
水引替わりに、クリスマスのデコレーションで余ったリボンをつけてみました。
紅白の飾りは、御幣(ごへい)や紙垂(しで)という名前だそうです。
こちらの飾りは、以下のWebサイトを参考に、折り紙で作成しました。
お飾りをすると、ぐっとお正月らしさが高まりますね。
ドイツでもおせちが食べたい!
お正月には、豪華なご馳走が欠かせませんよね。
実は、日本にいる時もおせち料理は作ったことがなかった私。
今回、食い意地に突き動かされ(←)、ドイツでも手に入る食材でおせち料理を作ってみたので、備忘録として残しておきます。
今回つくったおせちの全体像はこちらです。
調理するにあたり、アジアンスーパーで買ったものは、かまぼことタケノコ水煮、あずき、もち米、冷凍の里芋と冷凍のレンコンです(もちろん、めんつゆも)その他はドイツにあるもので作ることができました。
一の重、二の重、三の重ごとに説明をしていきます。
一の重
右上から時計回りに紹介します。
・紅白かまぼこ(切っただけ)
・伊達巻風だし巻き
・紅白なます
・栗の甘露煮
・カニカマ(切っただけ)
・タケノコの煮物
・黒豆煮(中央)
です。
ドイツでは、多くのスーパーでカニカマを見かけます。私は練り物が好きなので、手軽に手に入るのは、嬉しい限りです。
伊達巻風だし巻き
普通のだし巻き卵を作り、熱々のうちに巻きす(海苔巻き用)でくるくると丸め、巻きすの上から輪ゴムで固定し、冷まして切りました。
卵は3つ使用しました。
紅白なます
大根と人参をそれぞれスライサーで切り、塩につけて水分を出し、酢と砂糖であえて完成です。こちらのレシピを参考にさせていただきました。
https://cookpad.com/recipe/756691
栗の甘露煮
これが最も手がかかった料理かもしれません。
ドイツでは、栗の甘露煮はおろか、剥き栗すらあまり見かけません。
しかし、皮つきの栗なら、スーパーで売っています。
そのため、今回は皮つきの栗を使用して甘露煮を作りました。手順は以下の通りです。
1.買ってきた栗を皮付きのまま冷蔵庫の野菜室で寝かせる(1日以上)。この工程で栗の甘さが増します。
2.栗を皮付きのまま水に浸す。2時間から半日程度。
3.切込みを入れ、柔らかくなった外側の皮を外していく。
4.全てが渋皮だけになったら、200度に熱したオーブンに13~15分ほど入れる。
(この時、渋皮にほんの少し切込みを入れておくと、後で剥きやすい。しかし、入れすぎると切込みの部分だけオーブンの熱が当たって色が変わってしまうので注意)
5.オーブンから出し、触れるくらいに冷めたら、ぱりぱりと渋皮を向いていく。乾燥しているため、ぱりぱりと簡単に剥けていく。
6.やっと甘露煮の工程に入る。
レシピはこちらを参考にさせていただきました。調味料の量は、栗の分量に応じて変更してください。私はクチナシが手に入らなかったで、フードカラーリングの黄色をほんの少し入れました。
https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1570000075/
タケノコの煮物
日本食スーパーで買ってきたタケノコの水煮で、鰹節煮を作りました。
以下のレシピを参考にさせていただきました。
https://cookpad.com/recipe/2123925
とっても簡単に美味しくできたので、またタケノコが手に入ったら作りたいです。
黒豆煮
黒豆はドイツでも「Shcwarze Bohnen」という名前で普通にスーパーに売っています。
Shcwarze =黒、 Bohnen =豆 なので、そのままの名前ですね。
黒豆煮は、こちらのレシピを参考にさせていただきました。
https://cookpad.com/recipe/2351189
寝かせる時間が長いので、前の晩からの準備が必要な点にご注意ください。
私はこのレシピより分量を少なめで作りました、併せて、重層の量も減らしたつもりだったのですが、仕上がりは少し苦くなってしまいました。
そのため、煮汁を半分捨てて水を足して再び30分程度煮て、苦さを和らげました。
その後は豆をすくってタッパーに入れ、残った煮汁を煮詰めてから豆と一緒に保存しました。
二の重
右上から時計回りに紹介します。
・生ハム(丸めただけ)
・ミニトマト(切っただけ)
・スモークサーモンロール(チーズとサラダを巻いただけ)
・エビのグリル(塩を振ってフライパンで焼いただけ)
・いくらの即席醤油漬け
イクラの即席醤油漬け
こちらのイクラは、ドイツの業務スーパー「METRO」で購入しました。
ロシアスーパーに行くと魚卵が安く手に入るそうなので、今度機会があったらロシアンスーパーのイクラも試してみたいです。
こちらで購入するイクラは、日本のように醤油漬けされておらず、説明しがたい(けれど、とてもしょっぱい)味が既についています。そのため、私は以下の工程で即席の醤油漬けを作っています。
1.イクラを食べる分だけ少し深めのお皿に出す。
2.日本酒を少しふりかけてラップをし、冷蔵庫で1時間~2時間程度寝かせる(生臭さを消すため)
3.冷蔵庫から取り出して上澄みを捨て、まだしょっぱさや生臭さがあるようなら、冷水で洗う。
4.醤油をお好みの量かけ、全体に馴染ませたら完成。
本当は二の重はお魚や肉で豪華にしたかったのですが、何せ魚介類が手に入りにくい南ドイツなので、今回はこの程度で良しとすることにしました…。
三の重
三の重は、鶏胸肉の筑前煮です。
しいたけは乾物を使用し、レンコンとサトイモはアジアンスーパーで買ってきた冷凍のものを使用しました。しいたけの戻し汁を出し汁として使ったので、出しが効いた美味しい煮物になりました。
飾り切りの方法や調味料の割合はこちらのレシピを参考にさせていただきました。
https://cookpad.com/recipe/313044
基本的な作り方はとてもシンプルで、3ステップです。
1. インゲンとこんにゃく以外を全て入れて油を引いたなべで軽く炒めます。
2.軽く火が通ったら調味料、 インゲン、こんにゃくを入れて、アルミホイルで作った落し蓋をして、中火で煮ます。この際に、煮汁の味見をしておきます。味が薄すぎると具材に味が染みわたらないので、ほんの少し濃いかな?と思う程度の味付けにしておきましょう。人参やレンコンの固さがなくなるまで煮ます。
3.最後に下処理済みのお肉を入れ、お肉に火が通ったら完成です。冷まして、半日ほど置いておくと、味が染みてより美味しくなります。
鶏胸肉の下準備
ドイツで鶏肉といえば、基本は胸肉です、。写真の筑前煮も胸肉で作りました。
以下に、鶏胸肉の下準備の工程をご紹介します。
1.胸肉を繊維に逆らうように斜めに包丁を入れて一口大に切り、ビニール袋に入れる。
2.白ワインを少々入れてもみ込み、10~20分程度放置する。
3.醤油とみりんをもみ込み、更に10分程度放置する。
4.片栗粉をまぶし(ビニール袋に直接入れて揉み込んでもOK)、野菜を煮ている鍋に入れて野菜と一緒に煮ていく。
(ここで片栗粉を肉にまぶしすぎると、鍋の煮汁があんかけのようにドロッとしてしまうので、片栗粉をまぶしすぎないように注意する)
おせち以外のお正月料理
おせち以外のお正月料理として、私は①お赤飯、②茶碗蒸し、③五目ちらし寿司を作りました。
五目ちらしは、余った筑前煮を活用して作れるレシピですので、おせちを食べた次の日やその次の日のディナーとして作ると、手間も少なく、食材も無駄にすることなく過ごせると思います。
おせち以外のお正月料理についても、ここでご紹介します。
お赤飯
炊飯器がない我が家でお赤飯を作るのは大変かな?と考えていたのですが、圧力鍋があれば、かなり短時間で作れることがわかりました。
こちらのレシピを参考にさせていただきました。
https://cookpad.com/recipe/2537473
こちらのレシピで「圧力鍋によっては3、4分となることがあります」とかいてあったのですが、うちの圧力鍋はまさに「少し長めに時間がかかる方」の圧力鍋だったようで、1分程度の煮る時間では、小豆が全く発色しませんでした。
しかし、もう一度同じ工程を繰り返すことで、程よく火が通り、小豆の色もきれいに出ました。
茶碗蒸し
茶碗蒸しは、力尽きて電子レンジの時短レシピで作りました。
熱する時間が長すぎたのか、すが入りまくってしまったので、写真は自粛します。
(最初のおせちの全体像の写真に写り込んではいますが..)
茶碗蒸しは、こちらのレシピを参考にさせていただきました。
https://www.kurashiru.com/recipes/68092ed7-4f2a-4794-b7c1-18d7d4ed7de1
鶏肉やインゲンなど、筑前煮からいくつか具材を拝借し、茶碗蒸しに使用しました。味も既についているので、美味しい茶碗蒸しができます。
私は少しめんつゆを足したことと、小さいサイズの卵しか自宅になかったため、卵を2つ使用しました。私の大好きな茶碗蒸しの味になり、大満足です。
五目チラシ寿司
こちらは、一通おせちを堪能し終わったあとの1月2日や3日のディナーにオススメのレシピです。
お米を少し固めに炊き、酢飯を作り、そこに細かく切った筑前煮のあまり(人参やレンコン等)を入れて混ぜ込み、あとはお好きな具材をちりばめるだけの簡単メニューです。
伊達巻風だし巻きの残りも、錦糸卵風に細かく切り、再利用しました。
私が今回トッピングに使用した具材は次の通りです。
・五目(筑前煮の再利用)
・錦糸卵(伊達巻風だし巻きの再利用)
・カニカマ
・パプリカ(スライサー使用)
・きゅうり(スライサー使用)
・アボカド
・エビ
・スモークサーモン
・ツナ(醤油マヨ和え)
・いくらの醤油漬け
手をかけずに、見た目もゴージャスなご飯が作れるって最高です。
さいごに
ドイツでもなんとか日本気分を味わおうと、試行錯誤して過ごした初めてのお正月。
実を言うと、料理があまり好きではない私。それでも、なんとなくそれらしく作ることができました。
不慣れなために時間がかかってしまいましたが、ドイツに居ながら日本のお正月を感じることができ、満足して過ごすことができました。
今後またドイツでお正月を過ごすことがあれば、今回の取り組みをベースにしつつ、手を抜くところはもっと抜き、満足できる塩梅を探っていきたいです。
海外で年越しやお正月を過ごす方のご参考となりましたら、幸いです。
Be yourself, be happy!
Anna
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